Jun 5, 2012

面倒くさいのがいいところ。


昔のデザインに触れるときが仕事柄多い。ビンテージウェアや小物が好きだったり、ビンテージ家具を扱う店で働いていたり。昔からビンテージ、オールド物に囲まれている。自宅もビンテージランプや家具がほとんど。もちろん電化製品なんかは新しいにこしたことがない。先日、ButtonWorksのK氏の事務所で面白いものを発見。以前、彼のブログで紹介していたのを見て気になっていたのだが、一体全体これは何?しかもアドバタイジング系。マニア心をくすぐります。アドバタイジング系とはいわゆる宣伝広告用に作られたもので非売品の商品が多い。主に専門販売店に配られていたものですね。一見すると木製にも見えるが実は石のよう。痩せた鰹節?「?何じゃこれ?」。K氏がおもむろにハサミを出してくる。

「?切る?」そんなわけがない。その重量感とハサミ。「研ぐの?」!。これはいわゆるシャープナー、研ぎ石です。昔の人はこんなものまでロゴ入れて作っていたんですね。これは想像ですが、このサイズからしてハサミを研ぐようなサイズですので、繊維工場や裁断所などで使われていたのでは。もしくはこの「HAWK BRAND OVERALLS」の自社製品用だったり。そんで携帯用みたいなサイズだから四六時中研ぐんだろうね。いちいち面倒くさいだろうけどなんかいい。物を見るときにいろいろと考えてみるとまた楽しい。そんな1コマでした。